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北海道廃止ローカル線写真集 追憶の鉄路

20111214_0000 鉄道写真マニアという人々がいます。遥々と出かけていって、絶好の撮影ポイントに陣取り、シャッターチャンスを狙います。根強い人気を背景に、北海道の鉄道に関する本も随分と沢山、出版されました。
 その中でも出色なのがこの本。2008年に天北線廃止二十周年を記念する写真展が稚内で開催されました。その時に、娘さんを連れた若い女性が「ここに写ってるの、うちの婆ちゃんなんです」と言い出しました。左手にスーパーの買い物袋を持ち、声問駅長に話しかける老婆の名前は石原ミヨさん。すでに亡くなった人の元気な姿が自然に撮られていたのです。
 いわゆる鉄道写真には風景と汽車が写っているだけです。この北海道の廃止ローカル線写真集に収められたのは、古いネガの中から選ばれた駅舎、町の風景、そこに生きる人々の貴重な記録です。雪の中を学校に通う小学生の女の子たち。黙々と鉄路を守った保線区や駅員の姿が胸を打ちます。
 日本が一番辛く厳しかった時代に、炭山(ヤマ)に暮らし、高度経済成長のエネルギー源を担った人々の確かな足跡が残されてあるのです。
最盛期、4万6千人の歌志内が34枚。同じく3万2千人の上砂川町が35枚の写真で蘇ってくるようです。

『北海道廃止ローカル線写真集 追憶の鉄路』北海道新聞社 工藤 裕之 著 定価 ¥2,625


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コメント

いわた書店様

初めまして、『北海道廃止ローカル線写真集「追憶の鉄路」』筆者の工藤裕之です。
このたびは、写真集をご紹介いただき、ありがとうございます!2年強の編集期間を経て、12/10やっと出版にこぎ着けました。本を見る方々それぞれの記憶の中の思い出や風景とリンクする写真集になっていれば嬉しいなと思います。これからもたくさんの方々に、末永く観てもらえるような作品集であれたら幸いです。

投稿: 工藤裕之 | 2011/12/20 02:05

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