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2014年7月

認知症とわたしたち

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 いつか自分も認知症になるかもしれない。飲み会などのくだけた会話で、こうした話題が出るようになりました。認知症の家族がいるという人は珍しくなく、身近な問題として自然に受け止められるようになりました。少し前までは認知症が「呆け」「痴呆症」と呼ばれていた事を思うと、社会が大きく変化していると思わざるを得ません。認知症も様々な病気のうちのひとつです。病気になっても、それに向き合い、生き生きと豊かな人生を生きていける方策はあるはずです。
 徘徊させないのではなく、徘徊しても安心な街をつくろう、という取り組みが行われているのは福岡県大牟田市。住民らが参加して行われる町ぐるみの徘徊模擬訓練は、お年寄り役の約40人が市内各所から「徘徊」し始めるという想定でスタートします。徘徊する人を発見して声をかければ訓練は終了。このために住民たちは、お年寄りへの声のかけ方などを講座で学んでいるというのです。砂川商店会連合会も砂川市立病院の協力の元、お買い物に来られたお年寄りへの対応などを学ぶ講座をスタートしました。少しの努力をこつこつと積み重ねることによって、なんとか安心して年齢を重ねていける町づくりをめざそうとしているのです。

認知症とわたしたち 朝日新聞出版 価格 1,404円(本体1,300円+税)


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白蓮れんれん

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 ヒットを続けるNHKの連続テレビ小説ですが、今回の『花子とアン』は実に上手く出来上がっているようです。ストーリーが村岡花子と柳原白蓮の二本立てで構成され、互いに影響しあうように練り上げられているのです。もちろん村岡花子の生涯もドラマに満ちてはいるのですが、白蓮「事件」は当時の日本社会がひっくり返りそうになるほどの大事件でありました。筑豊の炭鉱王に嫁いだ大正天皇のいとこが、孫文の盟友・宮崎滔天の長男である社会運動家の帝大生・宮崎龍介と駆け落ちしてしまったのです。
 「女三界に家なし」と言いますが、朝ドラで仲間由紀恵が演ずる白蓮は華族とはいえ実母を知りません。九歳の時に北小路家に養子に出され、その家の息子と婚礼を挙げたものの離縁されて、実家の兄夫婦の世話になっていたという境遇です。伊藤伝右衛門と再婚してからも「夫だと思えば腹も立つし、涙も出る。親切な方の養女になったと思えばそうつらいこともない…」と言われ続けて辛抱し、籠の鳥として、恋の歌を作り続けていたのです。NHKがどこまで描けるかは判りませんが、宮崎家から提供された二人の手紙を元にこの作品で林真理子が、姦通罪があった時代の恋愛の真実に迫ろうとしています。


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日本語が世界を平和にする

Photo カナダで25年間日本語を教えてきた友人が新刊を出しました。彼は主にケベックの大学生に英語やフランス語で日本語を教えてきました。試行錯誤の末に、日本で習ってきた文法では役に立たない、英文法の焼き直しだから間違っていると気がついたのです。まず英語は「I」アイと発語してから文章が続く事に注目しています。そうまず主語なんですね、日本語で言えば「オレが、オレが」という感じでしょうか。厳しい競争社会で言葉も自己主張が強くなっていったのだと考えられます。イギリスで英語に主語が登場するのはシェイクスピア、ピューリタン革命の頃と言われていますので、欧州の激動の歴史の中で英語が変化し、あの米語にまで至るという事なのでしょうか。実際に日本語を教えて、日本に送り込んだ学生は、ほとんどが優しい眼をして帰ってくるというのです。日本で生活し、日本語を話しているうちに、静かな声で話すようになるのです。言葉によって攻撃的な性格が姿を消してしまうらしいのです。しかも外人にとって日本語は、発音も文法も実に簡単で覚えやすい言葉なのです。日本語を話せる外人が増えれば世界は平和になるのだと主張します。であれば社内公用語を英語にするなんて…ネ。


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だから日本はズレている

Photo関東大震災が一九二三年でした。その後の日本の歴史が今にダブリます。二五年治安維持法、二九年世界恐慌、三一年満州事変、三二年五・一五事件、三三年国際連盟脱退、三六年二・二六事件、三七年日中戦争、そして四五年太平洋戦争敗戦と続きます。これの反省から二度と戦争に至らないように、行政府の独断専行を防ぐための仕組が憲法です。国民(いや世界)の財産とも云える日本国憲法の最も肝心な部分を政府が閣議決定で解釈変更してしまいました。
現代の世界では「強いリーダー」は(気分的には)求められていたとしても不必要です。とりわけ首相がころころ代わっても、それでも何となく上手くいってるような(成熟した)日本では「批判を恐れずに行動に移」すような強いリーダーなんか要らないと言い切っています。29歳の社会学者の視点は新鮮です。文科省の「心のノート」や自民党の憲法改正草案の文章を、まるでJポップの歌詞のようで意味が判らない。「ポエム」じゃ国は変えられないと一刀両断です。誰が安倍さんにそんな権限を与えたのか?立法府や司法はこれにブレーキを掛けられないのか?何も出来ないでいるおじさんたちに、「だからズレている!」と若者からのダメだしです。

『だから日本はズレている』 新潮新書 著者 古市憲寿 価格 799円(本体740円+税)

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