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2014年8月

半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

Photoアニメ『風立ちぬ』を観ました。糸川先生がそっくりで笑ってしまいます。砂川地域大学、最初の講師でしたね~、スゴイ方を呼んだものです。
 大正十一年にワシントンで海軍軍縮会議が開かれ、世界の建艦競争がストップします。軍艦ばかり造って武力を競い合っていると財政が持たないのが理由です。主力艦の保有量を制限され、日本対米英六割とされました。そのために鉄と工員さんが大量に余ってしまった。それを何とかしようという事で、隅田川に立派な鉄橋がばんばん架けられたと言うのですから驚きです。もしも軍艦をこさえていれば、多くの兵隊さんと一緒に海の藻屑となっていたでしょう。鉄橋は今でも立派に役に立っているのですから、歴史に学ぶべきです。
 これは半藤一利さんと宮崎駿さんの対談集『腰ぬけ愛国談義』に出てくるお話です。アメリカの力が弱まり、中国の軍事力がさらに増強される。アメリカの空母によって中国を抑止し、日本などの安全を保障する力が低下する。中国のミサイル攻撃を防ぎ得ない日本に基地を置く意味が無くなるという時代にさしかかっていると言う認識で、お二人は一致します。そうなら日本のような小国は世界の脇役として生きていくほうがいいのだと言うのです。

『半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義』 文藝春秋 著者 半藤一利 宮崎駿 価格 616円(本体570円+税)

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日本の聖域 この国を蝕むタブ-

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 国民の義務だと習ったから、選挙権を行使しなかった事は一度も無い。けれども、良かれと思って投票した候補が当選した事が一度も無いと嘆いていた人を知っています。確かに小選挙区制になってから、政党執行部の力は強まりました。政党にとって必要なのは「議席数」であって、「独自の政治的見識を備えた、選挙区の選挙民の支持がある政治家」ではないのです。国会運営でも、すぐに党議拘束をかけて異論を封じ込める事にそれが見て取れます。先祖代々「政治家」という家業を世襲する議員たち、それを選んだ選挙民が悪いのだと言われればそれまでですが、このままでイイとは誰も思っていないでしょう。前回の選挙結果では、自民党は選挙区で四三%、比例区で二八%の支持を得ただけです。その内閣が、立法、司法の意見に耳を傾ける事なく、いやむしろ最初から無視するつもりで閣議決定したのですから驚きです。その内容は「日本の軍事の全権は内閣総理大臣にある」というに等しいものです。どこかの国の指導者を「独裁者」等と非難できないどころか、世界からは同じように見られても仕方の無いことかもしれません。しかもこの「独裁」には選挙による正当性までもが付与されているのですからね。

『日本の聖域この国を蝕むタブ-』 新潮社 著者 「選択」編集部 価格 1,512円(本体1,400円+税)

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